一口にフリスビーといっても、いろんなタイプのものがあります。それぞれの特性を知ることで、遊びもより一層楽しくなります。
ここではちょっと踏み込んで、フリースタイル的な遊びの観点から見たお勧めディスクを紹介します。なお、何々用と謳ってはいますが、特に用途を限定するものではないです。とにかく楽しく遊べれば、何をどう使ってもいいと思います。
当然ながら、ここで挙げた以外にも、数多な種類のディスクがあります。実際ショップに行って色々迷ってしまうのも、また楽しいものです。
フリースタイル用。ディスクラフト社(Discraft)製、160グラム。略して「スカスタ」といったりも。
世界中のジャマー達に圧倒的人気のディスクで、ほぼ世界標準。大会などでは、多分全員これを使ってます。リムが深く、トップ面に溝がなく滑らかなど、フリースタイル用として極めて洗練された設計。
使い込んでいくうちに、シリコンがなじんだり、センター部分の形状が微妙に変化したりして、一層使いやすくなるという特徴があります。これを俗に「育てる」、「育成」などと表現したりします。新品のときは、ディレイなどがちょっとねちっこい感じがして、気持ち悪かったりするのですが、程なくいい感じの使い心地になってきます。
なぜか品質にけっこうバラつき(重量、強度、硬度、成長スピードなどなど)がありますが、購入時の見極めはかなり難しく、使ってみて初めてその個体の特性を知るのが常だったりします。その個体差がまた愛着の湧く元でもあります。
絵柄は色々あり、FPAが毎年新しい絵柄を出すので、コレクションするのも楽しいです。一時期はしょうもない絵柄だったものですが、最近またまともになりました。また、オリジナルプリントの作成も同社で受け付けています。
写真は、同社の標準プリント。
ワムオー社(Wham-o)から出ている、フリースタイル用ディスク。材質や絵柄によっていろんな呼び方をするみたいですが、型は皆同じです。トップ面の刻印に「82 E」と書かれているのが目印。実測値は175グラム。
スカイスタイラーと比較すると、重めで径が大きく、リムが浅いです。むしろアルティメット用のウルトラスターに似ています。飛行時やディレイ時の安定度が高く、また丈夫で割れにくいです。一般的に、冬場は特にディスクが割れやすくなり、ジャムのさなかでディスクを突いたり蹴ったりすると、たまにパキッと逝ってしまいます。フリースタイルのちょっとした悩みです。その点このディスクはけっこう安心。
ディレイ時の感触も、ディスクラフト社製のディスクとはちょっと違っていて、使い始めからカリカリと気持ち良い感じです。品質もけっこう安定しています。
フリスビーの元祖であるワムオー社は一時期、資本も生産も中国に移行してましたが、再度米国生産に戻ったようです。
下記に、いくつかの絵柄を紹介します。
その名の通り、カッチリと固くてカリカリした材質が特徴の、フリースタイル用としての性能向上を目指して開発されたモデル。略して「ハイリジ」ともいいます。クリアボディが綺麗です。
同じ材質で、もっと小さくて軽い型のものもあります。
上述のハイリジに先立って開発された、フリスタ用ディスク。しなりの効く材質が特徴です。昔からのジャマーにとっては思い入れのあるモデルのようです。この伝統的な絵柄は「シャッタートップ」と呼ぶらしいです。
"High Density eXperimental"の略だそうですが、"High Durability eXperimental"の略という説もあり。
ただ最近は、材質関係なしで、プリントのみな気がしないでもないです。
余談ですが、フリスタ用ディスクの絵柄は一般的に、このように中心部を抜くデザインとなっています。これにより、ディレイ時などに中心を目で追いやすくしています。極めて機能的。
同名のデザイナーによる絵柄。正式には"Tombada visual illusion disc"。ディレイで回転しているときのイリュージョンな見え方をデザインするという、素敵なコンセプトのディスクです。ストロボ照明の下で回したりすると、恐らく危険です。
現行の絵柄は5種類。それぞれ"Variable speed fusion disc"、"Pine wheel"、"Fusion tube"、"Fusion top"、"Mech band"と名付けられています。いずれも抽象的で、飾ってもかわいいデザインです。
レクリエーション用。ディスクラフト社製、125グラム。
スカイスタイラーで有名なディスクラフト社ですが、同社が一番初めに開発したモデル。小ぶりで軽く、取り回しが楽なので、トリッキーなキャッチアンドスローを手軽に楽しむのには最適。女性やお子様でもいけます。カモメの絵柄がかわいいです。
また、こうした軽くて小径のディスクはジャイロ効果が弱いので、逆にディレイなどの安定度を増すための練習にも非常に使えます。
ほぼ同じようなモデルで、同じくディスクラフト社から出てる"J-star"というのもあります。こちらは子供アルティメット用とのことですが、違いがよくわかりません。
ハインズヴィレ?(Heinsville)製、フリスタ練習用リング。
とても軽いリングで、エアブラシ、ボディロールの練習に使います。一人の時とか、室内などでも手軽に遊べます。トップ面のプリントにて、エアブラシの解説が詳細に掲載されており、参考になります。
近距離のスローなら十分対応。軽くて、当たっても痛くないので、お子様の投げにも良さそうです。ただし使い始めはバリが残ってる場合があるので、ヤスリなどで除いておくほうが無難です。
FPAの会員登録をすると、スカイスタイラーとセットでもらえるみたいです。
ついでに、このハインズヴィレ?というところは、他にフリスタ専用付け爪も作って販売しているなど、面白いところです。
アルティメット用ディスク。ディスクラフト社製、175グラム。
主にアルティメットという団体ゲームで使われる大型のディスク。抜群の飛行安定性を持ち、のびのびと遠投で投げあうのにお勧めです。変なリリースをしてしまっても、よく水平に戻ってくれます。強風の中でも安定します。やや重めなので、パワーはそれなりに必要ですが、初心者でも扱いやすいディスクです。安定度が高いので、ディレイ練習のとっかかりにも良いです。
同社にて、オリジナルプリントの受注もしてます。ちょっと前までカスタムプリントといえば、このウルトラスターばかりでした(最近はいろんなディスクでやってるようです)。アルティメットチームやイベント関連など、幾多の絵柄が存在しており、たまにかっこいいのもあるので収集も楽しいです。
写真は、コロラドのショップ「ライトライフ(Wright Life)」のデザインによる"Psycho-star"。
MTAまたはフリスビードッグ用。95グラムから145グラムぐらいまで幅があるようです。もともとはワムオー社製でしたが、ヒーロー社やイノヴァ社でも同等モデルが作られてるみたいです。
小ぶりで軽く、柔らかいディスク。富士山のような特徴的な形状により、飛行性能が上げられています。
手軽にキャッチアンドスローを楽しめます。きちんと回転をかけないと安定してくれないので、そういう面での練習にも良いです。ちゃんと投げれれば、けっこうな距離を飛ばせます。MTA(斜めに投げ上げて、自分でキャッチ)という一人遊びでは、伝統的にこのディスクを使います。
ボトム面に文字の浮き彫りがあってデコボコしてるので、ディレイには不向き。削れば何とかなるかも?普通やりませんが。
犬用のさらに柔らかいバージョンなど、いろんなタイプのものがあります。
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